16類型に絵を付けたいと思ったとき、最初に考えたのは人物のイラストでした。診断ツールならそれが普通です。
やめて、家紋のような抽象の印にしました。結果的にこれがよかったので、なぜそうしたかを書いておきます。
名前が人物ではなかった
理由は単純で、二つ名が人物の名前ではなかったからです。
夜霧の語り部、鋼の寡黙、銀線の刃、木漏れ日の聞き手。どれも情景か物の名前で、人ではありません。ここに人物イラストを当てると、名前と絵がずれます。「鋼の寡黙」を人の顔で描こうとすると、急に薄っぺらくなる。
画面も生成りの紙に墨と朱で刷った鑑定書の見た目にしてあって、落款が押してあります。そこに載せるなら、抽象の印の方が揃う。
線画で人を描くのは難しいけれど、抽象の紋は線画の得意分野でもありました。
16枚を思いつきで描くと、体系に見えない
もうひとつ大きかったのがこれです。
16枚を1枚ずつデザインすると、並べたときにバラバラに見えます。1枚目は気合が入っていて、12枚目あたりで力尽きる。それが並ぶと、集めたときに一つの体系に見えません。
なので、コードの4文字それぞれに見た目の役割を割り当てて、組み合わせで作ることにしました。
芯の位置と大きさが、高さ。低い声ほど下に重く、大きく描く。
芯の描き方が、質。柔らかいは輪郭だけ、張りは塗りつぶし。
芯のまわりが、通り。内向きは囲う四角い環、外向きは八方に放つ線。
背後を横切る線が、動き。まっすぐか、波打つか。
これで16枚が自動的に決まります。1枚も手描きしていません。それでいて、並べると一つの体系に見える。
集める仕掛けとしても、紋の方が効いた
16個並べて「あと何個」が一目で分かるのは、名前よりも紋でした。
名前の一覧だと、どれを出してどれを出していないかを読まないと分かりません。紋なら、埋まっている枠と空いている枠が見た目で分かる。
声を作り分けると出る型が変わるので、集めようとすると自然に声色の練習になります。そこまで狙って作ったわけではなくて、紋にしたら結果的にそうなりました。
一覧を見ていて気づいたこと
16枚を並べたページを作って、自分で眺めていて気づいたことがあります。
高さの違い、つまり芯が上にあるか下にあるかは、小さく表示するとほとんど見えません。質の違い(塗りか輪郭か)と通りの違い(囲いか放射か)は一目で分かるのに、高さだけが弱い。
4つの軸に同じ重みを持たせたつもりが、見た目の強さがかなり違っていました。
直すべきか、迷っています。高さを強調すると紋の重心が崩れるし、そもそも型を識別するのは4文字のコードと名前の役割で、紋は雰囲気を運ぶ係だとも言える。
いまは直していません。気づいたことだけ書いておきます。